これまでの研究成果

更新日:平成13年4月26日

主要著書

執筆

出版年月

出版社、頁

概要

私たちと近代体育

共著

1970.10

福村出版、170p.

共著者:清水重勇、成田十次郎、山本徳郎

西欧近代体育の論理と倫理を西欧近代市民社会成立期の身体観と社会観から明らかにした。

担当部分:第一章「わたしたちのからだと近代社会」pp.9-70

世界教育史大系 (第31巻)体育史

共著

1978.5

講談社、458p

編者:梅根悟

共著者:成田十次郎、山本徳郎、清水重勇、他4名
近代体育の成立と展開を世界史の視点から国別に概説し、わが国における西洋体育史研究の最新の成果をまとめた。
分担部分:各章フランス関係全節ならびにイギリスの一部、計6節 
pp.25-38; 106-122; 169-186; 218-233; 305-319.

 

 

世界教育学選集 (第88巻)

新教育,ロッシュの学校

 

共著

1978.5

明治図書、246p.

編者 長尾十三二

共著者 原聡介, 清水重勇
Edmond Demolins: L'Education nouvelle, l'Ecole des Roches, 1898年の翻訳・解説。教育による社会類型の展開というドモランの学問的関心について, わが国教育史の研究において初めて紹介した。
分担部分 「 エドモン・ドモランの生涯と業績」 pp.257-264

体育・スポーツ人物思想史

共著

1979.1

不昧堂出版、641p.

編者 岸野雄三他3名

共著者 成田十次郎, 清水重勇,他11名
思想と人格の問題を体育思想史の方法論として提起した。クーベルタンについては, 俗説を批判しながら実証性の高い論述を現地史料調査と並行しておこなった。
分担部分「 フランスの教育改革とスポーツ, クーベルタン」 pp.385-420

現代に生きる教育思想(第3巻)フランス

共著

1981.11

ぎょうせい、399p.

編者 松島鈞

共著者 松島鈞, 清水重勇,他10名
近代以降の教育思想家・実践家の思想, 実践, 生涯について最新の研究成果をふまえて描き, 教師, 親, 教師志望学生に人間形成とは何かを問い掛ける。
分担部分 第7章 「 ドモラン,社会類型の転換をめざした新教育の先駆者」pp.227-258

人間の教育を考える,身体と心の教育−−健康を育てる−−

共著

1981.12

講談社 、287p.

編者 松田岩男,成田十次郎

体育史上価値ある文献をのこした体育思想家・実践家の身体観を心身一如の立場から描き, 現代教育理論の建設に体育史の理論的参加を求める。
分担部分「ピエール・ド・クーベルタン, スポート教育学(1919年)」 pp.116-133

岸野雄三教授退官記念論集「体育史の探究」

共著

1982.3

岸野雄三教授退官記念論集刊行会、428p.

共著者 成田十次郎, 清水重勇,他21名

岸野雄三教授の退官を記念し日本における体育史研究の最新の研究成果を集成した論集。全428 頁
分担部分 「19世紀中期フランスのSport 概念の変遷について、 Pierre de Coubertin の "Pédagogie sportive" 概念成立に関する一小節」 pp.141-163

現代体育・スポーツ大系(第2巻)体育・スポーツの歴史

共著

1984.6

講談社、276p.

共著者 渡辺融, 清水重勇,他16名

現代体育・スポーツ学の体系化をめざす最新の研究成果の集大成 (全30巻, 別巻1)の体育史関係の1巻。
分担部分 第4章「 近代軍隊における身体訓練」,「近代諸国における学校体育の成立と発展」,「近代スポーツおよびレクリエーション運動の展開」の各節。 
pp.105-114; pp.132-136; pp.180-190

フランス近代体育史研究序説

単著

1986.10

不昧堂出版、319p.

フランス体育史に関するこれまでの研究成果をまとめ,近代教育史の中の体育学の歴史的展開過程を明らかにした。

世界新教育運動選書 (別巻3)新教育運動の歴史的考察

共著

1988.5

明治図書、228p.

共著者 長尾十三二, 清水重勇,他16名

19〜20世紀の国際的教育運動の遺産を体系化し新時代の教育学の構築を企図する総合的叢書 (全30巻別巻3)の別巻3の教育学説史を考察する章。 分担部分 第1章第5節 「身体陶冶論」 pp.66-80

成田十次郎先生退官記念論文集

共著

1996.5

不昧堂出版、757p.

編者 阿部生雄・清水重勇 他3名

著者 山本徳郎,清水重勇,大久保英哲,楠戸一彦,他41名 成田十次郎教授の筑波大学退官を記念する教え子たちの最新の研究成果の集成。

分担部分「ユジェーヌ・パスの雑誌『ジムナスティーク指導者、 学校, 衛生, 医療』とフランス19世紀後半期におけるジムナスティークの組織統合」 pp.283-305

フランス近代体育理論の変遷に関する研究---アモロスからクーベルタンへ---

単著 

1997.1

筑波大学(博士学位論文)

近代体育の主要概念であるジムナスティーク,体育,スポーツを構成する諸学説の変遷を叙述し,アモロスにおけるジムナスティーク的教育学の成立からクーベルタンのスポーツ教育学の成立へのフランス近代体育の思想史的特徴を明らかにした。

スポーツと近代教育 --- フランス近代体育思想史 --- (上・下)

単著

1999.1.

紫峰図書 864+99p.

上記博士学位論文の出版。国際ピエール・ド・クーベルタン委員会名誉会長、ジョフロワ・ド・ナヴァセル氏の献辞ならびに同氏提供のクーベルタンの生前の写真二枚を掲載した。文部省研究成果報告助成金の交付を受けた。

主要学術論文

執筆

出版年月

所収誌・頁

概 要

フランスにおける近代体育史像の形成、『方法論争』の成立とクーベルタン

単著

1977.3

高知大学学術研究報告 第25号人文科学第12

pp.159-179

フランス体育理論の闘争を解明し歴史像形成への影響をクーベルタン評価の変化に求めた。

Aspect japonais du sport pour tous.

1986.12

Message Olympique/ 

Olympic Message,

no.16 IOC. pp.18-21

国際オリンピック委員会の招待発表者として, 日本の学校体育とオリンピズムの教育的問題点を解明。

L'actualité de Pierre de Coubertin du point de vue de la pédagogie scolaire et son application à la mentalité asiatique. 

1987.1

Rapport du Symposium International de Pierre de Coubertin, Lausanne.

pp.105-116

ピエール・ド・クーベルタン国際シンポジウムの発表原稿を刊行した公式報告書, IOC 篇。20世紀初頭の教育学とスポーツの学術的結合を目指し両者の抜本的改革のために提起されたクーベルタンのスポーツ教育学の歴史的貢献について論述した。

文明化と体育・スポーツ

1987.3

体育史研究第4号

日本体育学会体育史専門分科会編 pp.40-48

体育・スポーツ史国際学会イコシュの神戸セミナーの開催者として研究協議の成果の公式報告諸の編集作業ならびに、国際的研究動向について日本の研究者に紹介した。

Civilization in Sport History -- Editorial Report

1987.5

ICOSH SEMINAR 1986

Official Report, ed. Organizing Committee pp.368-375

イコシュ・セミナー神戸の公式報告書を編纂し, 世界各国の研究発表の総括とセミナーの成果を公表した。

クーベルタン, その虚像と実像 (1) 

1989.9

体育の科学 第38巻 第9号 日本体育学会編 pp.723-727

近代オリンピズムの提唱者であるピエール・ド・クーベルタンに関する研究の最新の国際的動向を紹介し,わが国のオリンピック史研究への問題提起を行った。

Pierre de Coubertin and Development of New Education in 20th Century.

1989.10

"New Horizon of Human Movement", Seoul Olympic Scientific Congress. Abstract, vol.2. p.56

ソウル・オリンピック大会スポーツ科学会議の公式報告書にピエール・ド・クーベルタンのオリンピック運動が20世紀の新教育運動に与えた影響について検討した論文を掲載した。

クーベルタン, その虚像と実像 (2)

1990.2

体育の科学 第39巻 第2号 日本体育学会編 pp.153-160

上記同名論文の後編。スポーツの立場から教育学の改革を提唱したクーベルタンの業績を検討し「クーベルタン教育学」の現代的意義について論考した。

Teaching Olympism in Japanese Primary School Reader before 1945

1990.12

"The Olympic Movement;Past, Present and Future", Official Report of ICOSH Seminar pp.113-133

イコシュセミナー・サラエボ公式報告書。日本の戦前の国語と道徳教科書に見られるオリンピズム関連教材の推移と傾向ならびに日本的特徴について明らかにした。

アモロス《ジムナスティーク書》(1839年) におけるスポーツ競技の観念---クーベルタンの"Sportivité "との関連から---

 

1991.3

体育史研究第8号

日本体育学会体育史専門分科会編
pp.15-30

19世紀初期のフランス体育家アモロスの主著の中に20世紀初頭のスポーツ教育学の提唱者クーベルタンのスポーツ概念を求め, ジムナスティークとスポーツの関連性を比較考察した。

19世紀フランス体育書における運動記述の理論的特性に関する学説史的研究

1991.3

文部省科学研究費助成金no.63580095(一般C)研究成果報告書104p.

身体運動の言語表記データとして体育史文献を見なし, その史料批判ならびに文献解題法や時代区分法に新しい知見を求めコンピュータを使用した実験成果。

ジムナスティークからAPS

1991.3

体育の科学第41巻第8号 

日本体育学会編 pp.647-650

体育学会の名称変更問題に対してフランスのこの分野での問題について最近の科学哲学を中心に論文紹介し,フランス体育学の学究的良識を提示した。

日本におけるオリンピック運動の歴史(1)

1992.3

体育史研究第9号

日本体育学会体育史専門分科会編
pp.45-62

わが国の戦前からのオリンピック運動の歴史的成果を総合的に検討するために, 代表的研究者と経験者を招いてシンポジウムを開催し, 日本では精神運動としてのオリンピズムは歴史的事実として確認し得るか否かを総合的に検討した。

近代体育史像について

---西洋教育史 における身体陶冶論の展開過程として--- 

単著

1992.5

韓国体育史・哲学会誌第2号第1回日韓体育史思想研究セミナー報告書 pp.79-84

日韓体育史研究の交流の思想史的共通基盤を確認するため,西洋近代体育の理論的展開過程ならびに現代への特徴的視点を明らかにした。

日本におけるオリンピック運動の歴史(2)

1993.3

体育史研究第10

日本体育学会体育史専門分科会編
pp.63-92

上記同名論文の続編として,同じ研究作業ならびに執筆を行った。

19世紀と20世紀初期のフランス体育書 の文字列データ化による体系的文献解 題法研究

単著

1993.3

文部省科学研究費補助金no.03680114(一般C)平成3-4 年度研究成果報告書 111p.

体育史文献のデータバンクの構築に必要とされるテキスト入力の校正確度の検査方法を検討し, 異語頻度の検査と用例検索によるマクロ計量的な文献解題を行った。

フランスの教育と教育学をどうとらえるか---教育内容・方法の立場から--- 

1993.9

フランス教育学会紀要第4号 フランス教育学会編 pp.71-78

ランスの体育・スポーツの理論と制度を歴史的に概観し,教育における「フランス的なもの」について考察した。

日本におけるオリンピック運動の歴史(3)

1994.3

体育史研究第11

日本体育学会体育史専門分科会編 pp.55-82

上記同名2論文に続く最終回のシンポジウムの全体原稿の責任編集ならびに用語分析を行った。

オリンピズムと職業観の変革--- クーベルタン《スポーツ教育学》の歴史的意義---

単著

1995.12

東北アジア体育・スポーツ史セミナー報告書 pp.18-25

クーベルタンの教育学理論における「ネオ・アンシクロペディズム」の概念に注目し, プロ・アマの対立項においてのみ理解される近代スポーツの職業的自立のために,オリンピズムは現代教育学の知識観の変革を示唆していることを指摘した。

Sports Humanism to an Initiator: Pierre de Coubertin(1863-1937), Historical Reflexion and its Relevance.

1995.12

"Sport and Man: Creating a New Vision", Proceedings of FISU/CESU Conference. pp.34-3

上記論文の研究成果を英文によってユニバーシアード福岡のスポーツ科学会議の公式報告書に掲載した。

オリンピズムはなぜ要請されたのか---その歴史と現在---

1996.8.

体育の科学 第46 第8号

日本体育学会編pp.614-620

オリンピック競技会100年を記念する特集号に、誤解された男、クーベルタンについて論述した。

近代教育における身体ないし身体的なるもの

1996.9

近代教育フォーラム第5号 教育思想史研究会編 pp.63-73

近代教育の理論的展開過程における身体の概念について検討し,教育哲学の現代的課題として身体とスポーツの問題を提起し, 体育という教科の文化的・職業的アイデンティティーについて論述した。

Les idées pédagogique de Pierre de Coubertin: La sportivité pour/contre la pédagogie moderne --- une esquisse d'interprétation historique.

1999.5.

International Olympic Academy,

The 5th Session for Directors of NOA at Olymia

【未発表原稿】

各国オリンピックアカデミー責任者を対象とする国際オリンピックアカデミーの年次研究競技会の招待講演者として、クーベルタンのスポーツ性の概念の成立ならびにその近代教育史への意義について日本の立場から研究成果を報告する予定であったが実行されなかった。

教育における《身体知》の自明性へのひとつの問い

1999.9.

近代教育フォーラム第8号

教育思想史研究会編 pp.105-110

前掲論文「近代教育における身体ないし身体的なるもの」において展開した「近代体育における身体の空虚さ」という自説へのスポーツ文化論からのコメントに対して、スポーツの美学的研究視点の曖昧さを反論した。